肝細胞増殖因子による癌遺伝子ID1の発現抑制と癌細胞の不可逆的増殖停止誘導の関係
【研究分野】機能生物化学
【研究キーワード】
ホルモンと生理活性物質 / 肝細胞増殖因子 / 癌 / ID1 / 不可逆的増殖停止 / Skp2 / Myc / 遺伝子発現 / エピジェネティクス / シグナル伝達 / 除放剤 / 転写制御 / プロモーターアッセイ / HepG2
【研究成果の概要】
癌遺伝子ID1は、ヒト肝癌細胞株HepG2において肝細胞増殖因子HGFにより発現量が減少する。本成果により、ユビキチン転移酵素E3の構成因子Skp2のHGFによる発現減少が、ID1量を制御することを見出した。一方、Skp2によるID1量の制御はユビキチン化とは関係がなく、Skp2による転写因子Mycの活性化により転写レベルで制御されていた。また、HGF刺激によりHepG2細胞は不可逆的増殖停止に至るが、この時に発現遺伝子群が大きく変化すること、ヒストンH3K9me3の核内局在部位が変わること、その制御にH3K9メチル化酵素G9aが係わること、HGFによりG9aが増加することを見出し、Skp2/Myc/ID1が癌細胞の不可逆的増殖停止に係わる可能性を得た。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
高橋 秀治 | 東京大学 | 教養学部 | 特任准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2010 - 2012
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)