代謝を網羅的に制御するエピゲノムシグナル機構の解明
【研究分野】分子生物学
【研究キーワード】
エピゲノム / クロマチン構造 / ヒストン脱メチル化酵素 / JMJD1A / 熱産生 / 褐色脂肪 / クロマチン再構成 / エピジェネティクス / 糖脂質代謝 / クロマチン / Pparg / アドレナリン受容体 / 寒冷 / ホスファターゼ / 褐色脂肪細胞 / UCP1 / 核内受容体 / JMJD1A
【研究成果の概要】
肥満や糖尿病の成因を理解する上で、代謝関連遺伝子の転写制御機構を解明することは重要である。我々は、ヒストン脱メチル化酵素JMJD1Aの欠損マウスが肥満やインスリン抵抗性、熱産生異常を示すという発見に基づき、JMJD1Aによる熱産生制御機構を研究した。その結果、短期の寒冷によるアドレナリン刺激をうけるとJMJD1Aの265番目のセリンがリン酸化されることを見出した。さらに、リン酸化されたJMJD1Aがヌクレオソーム再構成複合体SWI/SNFと核内受容体PPARγとともに複合体を形成し、熱産生関連遺伝子の遠位エンハンサーとプロモーターの近接化を誘導して標的遺伝子の発現を促進する機構を解明した。
【研究代表者】