大規模1細胞解析のための高速液滴分取デバイス
【研究キーワード】
Droplet microfluidics / Single-cell analysis / マイクロ流路 / Flow cytometry / 液滴 / 抗体産生 / 創薬
【研究成果の概要】
大きな液滴の分取を従来とは桁違いに高速にできる技術を開発した。本技術では、液滴に加える力のタイミングと位置を巧みに制御することにより、壊れやすい大きな液滴を、優しくかつ高速に操作することを可能とし、従来比20倍の高速分取を実現した。さらに、本技術が得意とする100pL以上の大きさの液滴内において、藻類細胞が自由に運動できること、その藻類細胞や白血病細胞の生存率が上がること、ハイブリドーマ細胞の抗体産生量が上がることを示した。さらに本技術を用いて、母集団の約2%程度しか存在しない増殖スピードの遅い微生物を単離する原理実証を行い、本技術の有用性や汎用性を確認した。
【研究の社会的意義】
液滴分取スピードの高速化により、これまで見つけられなかったような希少な細胞を発見・単離できる可能性が大幅に向上する。これにより、微生物学、免疫学、遺伝学などの基礎科学における新たな発見や、精密医療、ウイルス検査、創薬、バイオ燃料開発、スマートセル産業などにおける効率化技術の開発といった、さまざまな応用展開が期待される。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)