優れた捕捉能と応答能を有する芳香環オリゴマーミセルの創製
【研究キーワード】
芳香環ミセル / オリゴマー / 安定化 / 水溶化 / 超分子化学
【研究成果の概要】
本年度は、高い集合安定性の芳香環オリゴマーミセルの構築を行った。2つのアントラセン環パネルを有する湾曲型両親媒性分子AAは、水中で5分子から成る芳香環ミセルを形成する。しかしながら、その希釈に対する安定性は中程度(臨界ミセル濃度(CMC)=1mM)で、高温条件で容易に解離する。そこで本研究では、超高希釈と超高温で安定な芳香環ミセルの構築に挑戦した。その戦略として、AA を直線型に「連結」することで「両親媒性オリゴマー」を合成した。実際には、湾曲型両親媒性分子AA の親水基をオリゴエチレングリコール鎖で連結した。連結鎖はパネルの集合を阻害しないため、目的の芳香環オリゴマーミセルの構築が期待できる。まず、湾曲型両親媒性分子の3量体 AT の合成と水中での集合体を達成した。次に、集合体の詳細な構造(DLS, AFM解析など)と集合安定性(NMR, UV-vis, 蛍光, ITC解析など)を解明した。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2021-07-09 - 2023-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)