マイクロマシン設計のための知的計算力学評価システムの研究
【研究分野】機械材料・材料力学
【研究キーワード】
計算力学 / 知的情報処理 / マイクロマシン / 設計 / 遺伝的アルゴリズム / ニューラルネットワーク / ファジィ理論 / メッシュ生成 / CAE / デザインウインドウ / 複合現象 / 仮想現実感 / マイクロウォブルモータ / 自動解析 / 3次元 / マイクロウオブルモータ
【研究成果の概要】
本研究では、新たにマイクロマシン設計のための知的計算力学システムの開発を行った。具体的には、マイクロマシンのおおよその概念・構造が提案された段階において、そのモデリング、連続体力学レベルでの各種挙動評価(構造挙動、熱伝導、電磁気現象)を自動的に行い、評価結果の解釈、設計可能解の導出までを自動的に行うシステムを開発した。さらに、マイクロマシン世界の解析・評価結果を設計者が容易に理解できるようにするために、インターネット技術や人工現実感技術に基づく新しいインターフェースを構築した。
具体的には、初年度に、商用のソリッドモデラ-、ファジィ理論と計算幾何学に基づく自動要素分割システム、汎用有限要素法解析コードMARCを統合化したCAEシステムに、ニューラルネットワークに基づくデザインウインドウ(満足設計解の存在領域)導出機能を付加した。このシステムを用いて、シリコン薄膜加工技術によって作成される静電容量型のマイクロアクチュエータの満足化設計を行い、4次元のデザインウインドウの導出を行った。その結果、3次元静電場解析や静応力解析、振動解析を行いながら、可動可能な寸法、起動電圧に関するデザインウインドウを効率的に描くことができた。第2年度には、連続変数空間の探索が可能な遺伝的アルゴリズムを開発し、それを上記のCAEシステムに組み込むことにより、最適設計機能を付与した。これを用いてトンネル電流を利用したマイクロ加速度センサーの最適設計を行った。その結果、3次元静応力解析や固有値解析をもとに最適な形状および物性値を導出できるようになった。また、遠隔地からインターネット経由で本CAEシステムを利用し、仮想現実感技術によってリアルなシミュレーションが可能となる新しいインターフェースを開発した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
奥田 洋司 | 東京大学 | 大学院・工学系研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
矢川 元基 | 東京大学 | 大学院・工学系研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】一般研究(B)
【研究期間】1994 - 1995
【配分額】7,200千円 (直接経費: 7,200千円)