次世代ミリ波・サブミリ波観測を実現する超伝導多素子アレイの開発
【研究キーワード】
宇宙観測 / 超伝導検出器 / MKIDs / 天文観測 / 低温技術 / 低温検出器 / 量子検出器 / ミリ波・サブミリ波 / フォトリソグラフィ / 検出器 / 超伝導 / 宇宙背景放射 / ミリ波・マイクロ波
【研究成果の概要】
将来の大型宇宙観測・天文観測実験では、数10万-100万の超伝導検出器による観測が予定されている。そのためには、大型基板にして基板100枚以上の検出器を生産する必要がある。この課題を解決するため、本研究では外部の半導体・MEMS素子作製工場に生産委託する形で超伝導力学的インダクタンス検出器(MKIDs)を開発した。
直径6インチ(150mm)基板および直径8インチ(200mm)基板を用いてMKIDsを作製・評価を行った。特に、8インチ基板は超伝導検出器に使われたシリコンウエハとしては最大規模である。これにより大型の検出器アレイの作製が可能になった。
【研究の社会的意義】
超伝導素子は宇宙・天文観測や素粒子実験のような物理実験のみならず、量子コンピュータや量子情報等幅ひろい用途があり近年開発が活発になっている。
これまで、大学や研究機関の専用装置で作製される事が多かった超伝導検出器を、一般の半導体素子を作製する工場で作製可能にしたことで将来の大型物理実験に対応する作製能力を確保した。
また、産業用途に向けて一般の半導体工場で超伝導素子が作製可能であることを示し、超伝導素子の作製が容易になった点において価値がある。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)