微小重力下における地質現象の解明:振動は熱・衝突に次ぐ第三の地質プロセスか?
【研究分野】固体地球惑星物理学
【研究キーワード】
小惑星 / レゴリス / 惑星探査 / 粉体 / 数値シミュレーション / 衝突 / 衛星 / アトラス / 微小重力 / 粒子対流 / セルラーオートマトン
【研究成果の概要】
小惑星イトカワの岩塊上にある高輝度の点に着目し、岩塊が10~100万年という極めて若い年代を示すことを示した。これは岩塊が幾度となく小惑星表面において流動化したとする研究代表者らの説と調和的である。さらに、3次元の複雑形状の粒子の分布を計算する数値シミュレーションコードを開発し、イトカワの高解像度画像における岩屑は幾何学的に飽和していることを示した。また、岩塊粒子の移動に関する理論的な研究を進め、特に静電気力による微粒子の浮遊効果が重要な意味を持つ事をあきらかにした。そして土星の衛星アトラスでは、その表面更新に主要な役割をはたしていることを示し、この現象が、実は微小重力下においては極めて重要な地質プロセスの一つであることを明らかにした。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(A)
【研究期間】2008 - 2010
【配分額】15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)