X線・中性子散乱による粘土鉱物中における核種のメゾスコピックスケール収着挙動評価
【研究分野】原子力学
【研究キーワード】
バックエンド / 地層処分 / 粘土鉱物 / 水のダイナミクス / X線小角散乱 / 中性子準弾性散乱 / 中性子散乱 / ベントナイト / 小角散乱
【研究成果の概要】
本研究では、高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分において重要となる粘土鉱物を対象に、ナノメートルからサブミクロンのメゾスコピックな長さスケールにおける構造解析ならびにその中の水の動的性質を解明し、粘土鉱物中の核種の収着・移行評価を分子論的に理解することを目的とし、実際に地層処分に用いられるベントナイトを圧密し、水で膨潤させたものを各種調製し、各種陽イオン(Na, K, Ca, Mg)に対する構造変化及び水のダイナミクスを、X線小角散乱法及び中性子準弾性散乱法を用いて定量的に調査した。
【研究の社会的意義】
本研究により粘土鉱物のメゾスコピックな構造及び水の状態に関する情報と放射性核種の収着・移行現象の相関を解明することで,これまでブラックボックス化されていたミクロとマクロを繋ぐ,より科学的に妥当なパラメータを与える.また,近年,シェールガス採掘のための資源探査の分野でも,岩石のメゾスコピック構造評価にSAXSが利用され始めており, 本研究を,今後,工学的な利用が進むと考えられる深部地質媒体という場の理解に小角散乱実験手法を用いる端緒と位置付けることもでき,関係分野への大きな波及も期待出来る.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
元川 竜平 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 | 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター | 研究主幹 | (Kakenデータベース) |
斉藤 拓巳 | 東京大学 | 大学院工学系研究科(工学部) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2016-04-01 - 2019-03-31
【配分額】16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)