先進ブランケット用機能分担型多重界面構造の創生と過酷環境下自己修復機能発現解析
【研究分野】核融合学
【研究キーワード】
液体ブランケット / 液体ダイバータ / 材料共存性 / 腐食 / 被膜 / 水素透過 / 電気化学インピーダンス法 / 水晶振動子マイクロバランス法 / 液体ダイバータ― / コーティング / 液体金属 / 核融合炉 / ブランケット / 電気化学インピーダンス / 界面 / 固層拡散接合 / 水素透過防止 / ジルコニウム / 液体増殖材 / 機能性被覆 / 電気化学測定 / 自己修復 / 酸化被膜 / 水晶振動子
【研究成果の概要】
核融合炉先進ブランケットや液体ダイバータの熱交換器を対象として、トリチウム透過抑制、耐食性、自己修復性を兼ね備える機能分担型多重被覆構造の開発研究を実施した。大気プラズマ溶射や固層拡散接合を活かして、異なる機能を有する被膜を積層させた試験体の試作に成功し、水素透過挙動や液体金属中の共存性に関する情報を獲得した。更に、多重被覆構造の劣化や自己修復挙動などを評価するために、電気化学インピーダンス法や水晶振動子マイクロバランス法を応用したIn-situ技術の開発研究を実施した。
【研究の社会的意義】
本研究では、核融合炉冷却系の信頼性向上を目指し、耐食材料やトリチウム透過防止膜、様々な積層技術を機能分担型多重被膜構造として統合し、技術的成立性や工学的課題を評価した。更に、多重被膜構造の劣化をIn-situ(その場)監視する技術について、電気化学法を基礎として開発した。被膜構造の劣化や回復に関わる動的な挙動の解明に繋がる他、核融合炉等へ実装し得る監視技術としてのポテンシャルも有している事がわかった。以上のように工学的な意義のみならず、十分な信頼性を有した核融合炉や原子炉、再生可能エネルギー等の早期実現に直結する技術に関する研究であり、エネルギー問題や環境問題を中心として社会的意義が大きい。
【研究代表者】