21cm線観測を用いた新しい宇宙物理学
【研究分野】素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
【研究キーワード】
21cm線 / ダークマター / ダークエネルギー / 宇宙論 / SKA / 原始ブラックホール / インフレーション / ニュートリノ / ダークエネエルギー / CMB / 宇宙物理学 / 重力波 / バリオン数 / 大規模構造 / 前傾放射除去 / 21cm / 数値シミュレーション / 宇宙物理
【研究成果の概要】
郡は21cm線観測を用いた原始ブラックホールへの制限をレビュー論文をまとめ、arXivに投稿した (Carr et al, 2020)。また、。Nakama, et al,arXiv:1905.04477により、PBHを生成する小スケールの曲率ゆらぎが存在する場合、同時にCDMによるUltra-Compact-Mini-Halo (UCMH)が作られることが示され、それを将来のSKAによるパルサータイミング観測で検出できる可能性を指摘した。高橋龍一はN体数値シミュレーションを用いて、物質場の非線形バイスペクトルのフィッティング関数を作成した。41個の宇宙モデルに対し、赤方偏移0-10の範囲で調べた。その結果、約10%の精度のフィッティング公式を作成した。高橋智は21cm線のグローバルシグナルを用いて、小スケールの原始密度揺らぎの振幅がどの程度制限できるか調べた。特に、EDGESの結果を用いた場合 10 /Mpc < k < 1000 /Mpc の波数スケールの振幅に対する制限を解析した結果、宇宙物理に関する不定性はあるものの、有用な方法であることがわかった。川崎は超巨大ブラックホールの種となる原始ブラックホール生成に関して、超対称性理論に基づくアフレック・ダイン機構を用いた原始ブラックホール生成モデルを構築し、宇宙背景放射の観測と矛盾することなく生成できることを明らかにした。
【研究代表者】