連続発振原子レーザーの開発およびその諸特性の研究
【研究分野】原子・分子・量子エレクトロニクス・プラズマ
【研究キーワード】
ボース・アィンシュタィン凝縮 / レーザー冷却 / 原子レーザー / 原子光学 / ボース・アインシュタイン凝縮 / ボース・アインシュタイン凝集 / 原子ビーム / ボーズ・アインシュタイン凝縮 / レーザー分光 / 周波数安定化
【研究成果の概要】
既に実現したゼーマン減速器によって生成された低速(20m/s)のルビジウム原子線を磁気光トラップ(MOT)にロードし、約10^<10>個の原子を捕獲した。この原子集団をアンチヘルムホルツコイルによる四重極磁場で磁気トラップに捕獲し、さらに、シフトコイルと呼ばれる別のアンチヘルムホルツコイルを用いて、磁気トラップされた原子集団をガラス表面に断熱的に移動させた。磁気トラップ内で大きな運動エネルギーを持つ原子が選択的にガラス表面に衝突するため、蒸発冷却が働き、位相空間密度を2倍程度まで上昇させることに成功した。更なる位相空間密度の向上のために、四重極磁場によって磁気トラップされた原子集団を、Z型ワイヤーによる、ヨッフェ・プリチャード型磁気トラップに移行させ、断熱圧縮を試みた。しかしながら、移行効率が10%程度に留まり、蒸発冷却に十分な空間密度が得られなかったため、位相空間密度の向上は見られなかった。今後は、MOTされた原子集団を、四重極磁場でなく、最初からヨッフェ・プリチャード型磁気トラップで捕獲し、断熱圧縮した原子集団をガラス表面に近づけ、表面蒸発冷却を試みたい。なお、本研究で培われた高輝度低速原子線源の技術を、MITとの共同研究として論文(Rev.Sci.lnstrum.77,023106(2006))に発表した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
久我 隆弘 | 東京大学 | 大学院・総合文化研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
吉川 豊 | 東京大学 | 大学院・総合文化研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2003 - 2005
【配分額】47,840千円 (直接経費: 36,800千円、間接経費: 11,040千円)