連続スペクトル位相分解分光計測による大気圧プラズマの電子エネルギー分布関数の診断
【研究キーワード】
大気圧非平衡プラズマ / 発光分光計測 / 電子エネルギー分布関数 / 連続スペクトル / 制動放射 / 逆問題 / 不完全第1種ボルテラ積分方程式 / 分光計測 / 遺伝的アルゴリズム / 衝突輻射モデル / 励起状態密度 / 励起状態密度分布 / プラズマ発光分光計測 / 連続スペクトル計測 / 位相分解計測
【研究成果の概要】
大気圧プラズマにおける発光分光測定から任意の電子エネルギー分布関数(EEDF)を決定するための新しい方法を導出した。電子制動放射の連続発光スペクトルを分析して、発光分光計測(OES)の有用性を精査した。EEDFは制動放射率方程式を解くことにより再構築された。反復的統計分析を通じ、提示された遺伝的アルゴリズムはEEDFを確実に特定できた。アルゴン誘電体バリア放電(DBD)OES測定の結果を示した。決定されたEEDFの電子エネルギー範囲と分解能についても詳細検討を行なった。単純なOES装置を使用しての、大気圧プラズマ中の任意のEEDFを正確に決定する可能性を示した。
【研究の社会的意義】
大気圧非平衡プラズマの放つ発光スペクトルから、電子温度・密度、更には電子エネルギー分布関数EEDFまでも求める方法論を確立することができた。低温プラズマの電子と放電母ガスとの相互作用による制動放射スペクトル解析から原理的にEEDFを求めることが可能であることが見出された。大気圧非平衡プラズマのEEDFの簡便な計測手段を物理的に確立させた。実験的原理実証、およびデータ処理における数理的手法の確立、並びに他方法との実験的クロスチェックまでを実施することができた。将来医療応用も期待されるプラズマ機器について、EEDF測定機器開発の基礎を与え、プラズマ医療の基礎を根本から押し上げることもできた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
山家 清之 | 新潟大学 | 自然科学系 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)