固体内慣性運動を実現する湾曲π面分子の構造科学
【研究分野】ナノ構造化学
【研究キーワード】
分子機械 / ナノチューブ / フラーレン / 分子ベアリング / 固体
【研究成果の概要】
本研究では「固体内慣性運動を実現する湾曲π面分子の構造科学」と題し,固体内分子機械という学際領域での新現象・新機能の発見・開拓を目指して研究を進めた.主題となる研究項目は以下の通りである:1. 固体内慣性運動の実証・精密検証,2. 固体内慣性運動の一般化に向けた理論的解析およびそのフィードバックに基づく新奇ナノ分子機械の設計・合成, 3. 固体内慣性運動のもたらす新現象・新機能の探索.以上の主題項目について検討を進め,固体内慣性運動の実証,固体分子機械の構造・動的挙動の多様化に成功した.
【研究の社会的意義】
本研究では固体内分子機械の設計・合成とその運動の解析を行った.ナノスケールで機械的挙動を示す分子機械は近年ナノサイエンス・ナノテクノロジーの分野で注目を集めている.本研究では,分子機械の分野に,「固体内慣性回転」という新しい概念をもたらし,精密測定と理論的解析によりこれを世界で初めて実証した点で学術的に意義深い.また本研究の成果は新しい機能性素材への応用など一般社会への波及効果も期待される.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
河野 裕彦 | 東北大学 | 理学研究科 | 客員研究者 | (Kakenデータベース) |
中井 祐介 | 兵庫県立大学 | 物質理学研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】43,420千円 (直接経費: 33,400千円、間接経費: 10,020千円)