超強磁場磁化過程によるLaCoO3中のスピン相分離の研究
【研究分野】物性Ⅱ
【研究キーワード】
スピン転移 / スピン相分離 / Co酸化物 / 強磁場磁化過程 / 強磁場磁歪 / 強磁場物性 / 強相関電子系 / ペロブスカイト / 強磁場磁化課程 / スピンポーラロン / 超強磁場 / 磁性 / 物性実験
【研究成果の概要】
本研究は元素置換をしたLaCoO3の強磁場中磁化過程より、当該物質の温度誘起スピン転移の機構を以下のように明らかにした。最低温度において非磁性の低スピン(LS)状態にあるCo3+は温度上昇と共に30 K程度で高スピン(HS)状態への熱的励起が始まる。しかし、HS状態間の強い反発力のために、HS状態に励起するCo3+イオンの数は15%程度に留まる。さらに温度が上昇すると、100 K程度で残りのCo3+イオンは中間スピン(IS)状態へ熱的に励起する。本研究は100 K 以上でHSとISが共存するというモデルにより磁歪等の当該物質の諸物性が統一的に理解できることを示した。
【研究代表者】