モルフォトロピック相境界組成をもつリラクサー誘電体のミクロ構造制御
【研究分野】固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
【研究キーワード】
リラクサー / 強誘電体 / モルフォトロピック相境界 / 薄膜 / 酸化物 / パルスレーザー成膜(PLD) / 複合ペロブスカイト酸化物 / 強誘電体薄膜 / レーザーデポジション成膜装置 / 圧電性 / 誘電率 / 量子常誘電体 / 強誘奄体薄膜
【研究成果の概要】
(1)PSN・PT超格子多層膜の構造と誘電特性
PLD法により世界で始めてPSNIPT超格子薄膜を作成することに成功した。構造はシングルステップのSrTiO3(STO)(001)基板の上に電極相として厚さ40nmのSrRuTiO3(SRO)を載せ、その上にPSN/PT超格子薄膜、さらにトップ電極としてAuを蒸着した。PSN/PT超格子は2種類を作成した。PSNx格子とPTy格子からなるN層の超格子膜を(PSNxPTy)Nと書くと、(PSN51PT39)10および(PSN20PT15)10である。これらの超格子膜の構造をX線回折法により詳細に調べたところX線超格子反射が明確に観測され、確かに超格子薄膜が作成されていることを確証した。これから超格子周期、相関距離を決定した。さらに室温で誘電測定を周波数10^2〜10^6Hzの範囲で行い、300〜350の実部誘電率を得た。
(2)ペロブスカイト酸化物薄膜の電気パルス誘起抵抗スイッチング効果
電気パルス誘起抵抗スイッチ効果が種々の遷移金属酸化物薄膜で普遍的に発現することを示しおり、個々の物質の電子構造には依存せず、結晶欠陥のような一般的な性質に起因することを突き止めた。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2002 - 2005
【配分額】49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)