非ハミルトンダイナミクスにおける統計力学諸概念の力学からの基礎付け
【研究分野】数理物理・物性基礎
【研究キーワード】
統計物理学 / 分子動力学法 / 温度制御 / リュービル演算子 / エルミート性 / 変分原理 / リューピル演算子 / エルゴード性 / ランジュバン方程式 / Nose-Hoover法
【研究成果の概要】
ハミルトン力学に従わない力学系として温度制御下にある分子動力学法の運動方程式、特にNose-Hoover法に着目し、その物理的、幾何学的な意味について研究した。Nose-Hoover法の時間発展を粗視化することで一般化Langevin方程式を導き、H定理との関係を明らかにした。また、運動方程式を一般的な多様体上に構成されるベクトル場として定式化することで温度の幾何学的な意味を考察し、カノニカル分布を定常状態に保つ運動方程式の時間発展が正準変換で表現できないことを示した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2007 - 2010
【配分額】3,300千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 600千円)