確率過程における母数モデルと統計的推測の研究
【研究分野】数学一般(含確率論・統計数学)
【研究キーワード】
確率過程の母数モデル / 尤度解析 / 最尤推定量 / ストレス解放モデル / スピンモデル / フラクタル / 疑似尤度関数 / 時系列における判別解析
【研究成果の概要】
1.研究目的:近年注目されている確率過程の母数モデルにおける統計的推測の研究を新しい数理科学の方法を導入して行うことを目的とした.経済時系列モデル;寿命解析における点過程積強度モデル;数理地震学におけるストレス解放モデルなどの数理モデルに基づき,モデル選択・モデル適合という統計推測決定の総合された理論の展開を行う.統計的情報量・数理幾何学・数理代数学など数理科学の新しい概念や解析方法を情報理論や幾何学代数学の専門家が協力して研究し,数理モデルの開発やその理論と応用の整合を研究を行った.
2.研究計画:各研究分担者は下記の4つのテーマの役割分担に対する研究班:
(1)確率過程の母数モデルの統計的推測理論の研究(稲垣,安芸,白旗)
(2)数理幾何学・数理代数学による数理モデルの構造の研究(伊達,尾角,三木)
(3)確率過程の母数モデルの研究(福島,竹田)
(4)統計的決定理論の有効性の研究(石井,谷口)
を組織し,新しい数理モデルと統計的推測決定理論によって現象の数学的構造を解明する研究を行った.現象の推測・決定に有効か実行性があるかをパソコンやワークステイションを駆使してシミュレーション実験によって検討した.
3.研究成果:(1)稲垣は確率点過程におけるストレス解放モデルに関して研究を行い,安芸は成功連の長さの分布の研究を行い,白旗は一様分布の特性付けの研究をした.(2)伊達,尾角,三木はアフィン代数に関するスピンモデルのスペクトルの研究を行った.(3)福島,竹田はディリクレ形式の加法フラクタルと一般シュレジンジャー作用素の研究を行った.(4)石井,谷口は時系列解析における判別解析,ノンパラメトリック解析を行った.これらの研究は論文として公表した.
【研究代表者】