日本における文化人類学教育の再検討 ―新たな社会的ニーズのなかで―
【研究分野】文化人類学(含民族学・民俗学)
【研究キーワード】
文化人類学 / 教育 / 社会的ニーズ / グローバル化 / 国際研究者交流 / アメリカ合衆国:韓国 / 国際研究者交流(米国) / 国際研究者交流(連合王国) / 国際研究者交流(オーストラリア)
【研究成果の概要】
この報告書は、平成13〜14年度において、科学研究費補助金基盤研究(B)(1)の交付を受けて行った「日本における文化人類学教育の再検討-新たな社会的ニーズのなかで」の研究成果報告書である。報告書は三部からなる。
第I部「日本における文化人類学教育の現状と課題」は、平成13年度の研究成果である。過去40年間の東京大学文化人類学研究室の卒業論文の動向、教科書の分析、4つの大学(東京大学、大阪大学、慶應義塾大学、京都文教大学)の教育実践の事例分析、研究職の状況、国立民族学博物館の改組問題などの検討をとおして今日の日本における文化人類学教育の現状と課題が分析され、結語では将来への展望が述べられている。
第II部と第III部は、平成14年度の研究成果である。第II部では、平成14年度の重点研究テーマとして検討された「文化人類学の古典的研究と現代的課題をつなぐ」にかかわる報告5篇が収められている。第III部「人類学的知識の再生産とその未来-第101回アメリカ人類学会における分科会"The Reproduction of Anthropological Knowledge and the East Asian Future"から」では、米国ニューオリンズで開かれたアメリカ人類学会年次会(平成14年11月)の分科会に本研究プロジェクトの成果として提出された英文の論文3篇と関連論文1篇が収められている。
以上、全体として、この報告書は、今日の世界の文化人類学の研究動向をにらみつつ、激動する現代という時代に対応した日本における文化人類学教育のヴァージョン・アップを図ることを提言している。
【研究代表者】