変分問題と大域解析学
【研究分野】解析学
【研究キーワード】
変分問題 / 大域解析学 / モ-ス流 / 正則性 / 調和写像 / Yang-Mills接続 / 液晶 / 超伝導
【研究成果の概要】
研究代表者を中心にして、調和写像型変分問題のモ-ス流の構成問題を扱った。構成法を構築することが当研究の目的の一つであったが、モ-ス流が線形熱型方程式系で規定される場合に、モ-ス流の構成及びその正則性について成果が得られた。ソポレフ空間上で、初期写像から始めて、変分汎関数列を帰納的に導入、それらに汎数関数の最小化写像を用いて離散モ-ス流を構成し、その極限としてモ-ス流をとらえるという方法への一つの道を確立した。最小化性に本質的に依存した評価を導き、Gehring理論によりグラディエントの“高い“可積分性を得るものであり、その構成の本質において、非線型問題に適用される方法である。実際、調和型変分問題、Yang-Mills接続、液晶、超伝導のGinzburg-Landau問題への同方法の適用が代表者、前田、山浦、三沢により検討されている。この理論において差分-偏微分楕円放物型方程式系の解の正則性が重要となるが、Holder評価、Harnack不等式が代表者と三沢により調べられた。他方、液晶・超伝導問題と関連するNavier-StokesのVortex filamentが谷により扱われ、時間大域的な解の存在の数学的証明が与えられた。古典・量子力学との関連の追及を目的として、石川はSchrodinger方程式の数値解析を行った。
【研究代表者】