バブル態メタンの土壌内挙動の解明とメタンガス運命予測モデルの構築
【研究キーワード】
メタンバブル / 水田 / X線CT / メタン動態 / バブル / メタン / 動態
【研究成果の概要】
茨城県つくば市谷和原に位置する農研機構 農環研所有の水田圃場を対象とし、水田からメタンフラックスモニタリングを実施した。有機物施用の有無や、水稲の有無、気象条件および土壌環境が、形態別メタンフラックスに与える影響を調べた。測定期間は、2021年6月8日から2021年9月24日までで、圃場は継続して湛水を行った。測定は午前中に行い、6月8日から7月5日までの栄養成長期に4回、7月6日から8月4日の生殖成長期に4回、8月5日から9月24日までの登熟期に7回、の計15回行った。栽培期間中、土壌水分量測定のため、各処理区につき深度5cmと、10cmに水分土壌センサーを設置し、データロガーにより1時間間隔で計測した。 メタンフラックス測定は、閉鎖式チャンバー法を採用し、0.9秒間隔でメタン濃度をppb-ppmレベルで測定できる高精度ガス分析機(G4301, Picarro Inc.,Santa Clara, CA, USA)を用いた。モニタリング結果から、メタン放出量の多い登熟期において、バブル態メタンフラックスが50%以上の割合を占める期間があり、バブル態メタンフラックスが重要なメタン放出経路となること、有機物施用がバブル態メタンフラックスを増加させることが明らかとなった。生育段階ごとの、環境要因による変化はうまく説明されなかったものの、今後は形態別フラックスの日変動と環境要因の関係を調査し、検討していく予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
常田 岳志 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 農業環境研究部門 | 主任研究員 | (Kakenデータベース) |
小島 悠揮 | 岐阜大学 | 工学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2019-06-28 - 2023-03-31
【配分額】6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)