農林業由来資源による物質・エネルギー生産システム設計のための共創型情報基盤の開発
【研究キーワード】
技術シミュレータ / 地域システム / オープンデータ / ウェブアプリケーション / 再生可能エネルギー / 木質バイオマス / バイオマス / 産業共生 / シミュレーション / LCA / 未利用資源
【研究成果の概要】
①シミュレータ開発:過去に自身が構築していた木質バイオマスによる小規模熱電併給のシミュレータについて、これまでは自身または関係者や専門家による利用を前提とした構造であり、また特定の条件や地域を前提としていたが、より幅広く利用可能とするためにモデル構造やデータセットを見直した。また、Excel上で実装していたが、一部をPythonに移植した。
②データベース開発:近年公開が進みつつあるオープンデータのうち、再生可能エネルギー(再エネ)導入ポテンシャルおよび固定価格買取制度下での申請・導入実績のデータについて、ウェブアプリケーションへの実装を想定したデータ形式に変換してデータベース化を行った。また、上記に含まれない木質バイオマスの資源ポテンシャルについて、既往研究による都道府県別の持続可能な伐採量の推算データと市区町村別森林面積データを用いて、市区町村別の木質バイオマス資源ポテンシャルデータとして整備を進めた。また、導入候補となる技術を収録したデータベースの開発に向けた検討を開始した。(詳細は④に記載)
③情報基盤としての統合:②で収集と整理を進めた再エネ導入ポテンシャルと導入実績について、簡易な操作でグラフを描画し比較を行うことができるウェブインターフェイスを設計し、その実装と公開を行った。特殊なコンピュータ環境を必要としないよう、標準的なウェブブラウザさえあれば利用できる形式とした。
④共創的仕組みの検証:エネルギー技術や環境技術の開発や導入を担う企業群が所属する民間の協会メンバーへのヒアリングを行い、技術データベースの要件を検討した。また、自治体職員や地域産業の構成員との対話から、この情報基盤によって技術導入の障壁を最小化するためには、特に両者の間の情報ギャップを埋めるための機能の必要性が高いことを明確化した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)