「EU-NATO-CE体制」の拡大と変容:現代欧州国際秩序の歴史巨視的検討
【研究分野】国際関係論
【研究キーワード】
ヨーロッパ / 統合 / EU / 安全保障 / NATO / アメリカ / 欧州審議会 / 太平洋共同体 / ヨーロッパ統合 / 欧州 / ヨーロツパ統合史 / 経済統合 / 米欧関係 / 統合史 / 原典 / 史料
【研究成果の概要】
ヨーロッパ連合(EU)は、戦後常に大西洋同盟(NATO)の枠内で独自の欧州統合のダイナミズムを構築してきた。しかし我が国におけるEU研究は歴史的視座を欠き、対内的には共同体機構対国民国家、対外的には欧州対米国という二項対立的認識から脱することが出来ないでいる。そのままでは冷戦終結後から始まる欧州秩序の変動をどう歴史巨視的に把握するかという同時代史的課題に正面から取り組めない。そうした問題意識に照らして、本研究は、この冷戦後からポスト9.11に続く世界政治の中で、大きく変容を遂げた欧州秩序を、歴史な視座から体系的に検討してきた。そもそも戦後の欧州秩序は、欧州統合・大西洋同盟・欧州価値共同体(欧州審議会:CE)の複合レジームとして、「EU-NATO-CE体制」と特徴付けることが出来るだろう。この戦後欧州体制は、米欧関係、NATO・EU拡大等の国際秩序変容と欧州内統治構造形成という二重の変容を遂げつつある。本研究プロジェクトは、この「EU-NATO-CE体制」が、冷戦後いかに変容し、そして9.11以後の世界政治変動の中で誕生しつつある新しい欧州秩序へと、どのように変貌を遂げたのかを明らかにした。その具体的な成果は、遠藤乾編『ヨーロッパ統合史』『原典ヨーロッパ統合史』(名大出版、2008年)に結実した。なお、最終年度に予定していたが順延となったものの、2008年9月に行われた国際シンポでは、この3年における成果をレヴューし、新たな研究上の方向性を確認するところまできた。具体的な成果とともに、今後を占う意味でも、この3年半にわたる共同研究は実り豊かなものとなった。
【研究代表者】