年縞から探る温室期の急激な気候変化:温暖化による気候モードジャンプの可能性
【研究キーワード】
白亜紀 / 温室期 / 年縞 / アジア内陸 / 蒸発/降水量変動 / 太陽活動 / 千年スケール / 気候安定性 / 急激な気候変化 / 湖成層 / 地球温暖化 / 陸域気候 / 気候変動
【研究成果の概要】
モンゴルの白亜系年縞湖成層を対象に超高時間分解能な解析(季節レベル~数十年解像度)を行い,約1億年前の気候変動を詳細に解読した。年縞ラミナを対象に蛍光顕微鏡解析と微小領域同位体比分析を行った結果,太陽活動(11年周期や125年周期)を反映した夏季藻類生産量と降水量の変動が明らかになった。またXRFコアスキャナーを用いて約35万年区間を解析した結果,蒸発/降水量変動の指標であるCa/Tiが,千年スケールおよび地球軌道要素変動で大きく振幅変調したことが明らかになった。この千年スケール変動は高緯度深層水の沈み込み強弱を伴っていた可能性が示唆され,「温室期」の気候安定性を理解する上でも重要である。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)