コウモリ類の音声モニタリングの汎用化に向けた音声データベースと識別方法の構築
【研究分野】環境影響評価
【研究キーワード】
コウモリ / エコーロケーション / 種判別 / 音声モニタリング / 音声データベース / エコーロケーションコール / 機械学習
【研究成果の概要】
日本産コウモリ類の参照音声30種1,400個体分を収集し、データベースを構築した。 これらの音声ファイルをspectrogram画像に変換し、Convolutional Neural Network (CNN) を用いることで、特徴量を自動抽出し,高精度かつコールの変異性やノイズに頑健な種判別法の開発を目指した結果、 10分割交差検証での評価で平均正答率98.1 %を達成した。試験音声モニタリングを行った結果、6月は169,240個、7月には296,730個のコウモリ類のコールを検出した。コールの数が予想以上に膨大であり、これらに上記で開発した識別器 を適用する作業は現在進行中である。
【研究の社会的意義】
本研究の成果から、これまで非効率な捕獲調査に頼らざるを得なかったり、音声モニタリングを行っても種識別が不可能であった地域でも、コウモリ類の種ごとの音声モニタリングが可能になる。これにより、コウモリ類の利用環境調査の効率が飛躍的に向上すると同時に、その情報量も格段と増える。例えば、風力発電施設建設に伴う環境影響評価など、調査の効率化と高精度化が求められているような領域にブレークスルーをもたらし、ひいては野生動物保全と人間活動の共生という、社会的課題の解決に大きな貢献をすることが期待できる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
松井 孝典 | 大阪大学 | 工学研究科 | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2016-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)