メタンハイドレートの産状と生成・分解条件に関する実験的研究
【研究分野】広領域
【研究キーワード】
ODP Leg164 / メタンハイドレート分布 / ガスハイドレート合成 / 酸素同位体組成 / 二酸化炭素ハイドレート / ODPLeg164 / 分布規制要因 / PH多様性 / ガスハイドレート / 合成実験 / 海底疑似反射面 / 圧力容器 / メタンハイドレート / ODP Ley164 / 深海堀削 / ブレークリッジ
【研究成果の概要】
本研究の初年度は、実験装置の設計と製作、国際深海掘削計画に参加しての深海底堆積物からの天然ガスハイドレートの回収が中心的な研究であり、多くの実験、分析データは、2年度目に得られた。ここでは、2年度目の実績をもとに、成果を報告する。
1、深海堆積物中のメタンハイドレート
ブレークアウタ-リッジでの掘削により、海底下200mから450mの範囲の堆積物にメタンハイドレートが含まれることが分かった。上限は、理論的にはあり得ない筈であった。上限の存在は、堆積物の物性・鉱物組成の不連続によるのではないかとの予測の元に300個のサンプルについて、全岩分析を行い、また、物性データのコンパイルを行い、200m付近に鉱物組成、堆積相の急変点があることが分かった。
ハイドレートが生成する際、ハイドレート中に取り込まれる水と回りの間隙水との間で同位体分別が起こるが、その大きさは分かっていなかった。今回、掘削で得られたサンプルを分析し、間隙水のそれと比較することにより、同位体分別は3〜4%である事が明らかになった。
2、二酸化炭素ハイドレートの合成
二酸化炭素ハイドレートの合成を様々なpH値を持つバッファー溶液中で行った。この結果、pHはハイドレートの生成・分解の温度・圧力条件に殆ど影響しないことがはっきりした。温度・圧力条件は、溶液の濃度に大きく支配されていた。溶液濃度が濃くなると、ハイドレート合成における誘導時間(インダクション・タイム)も大きくなる事も分かった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
海老沼 孝郎 | 日本鋼管 | エンジニアリング研究所 | 研究員 |
芦 寿一郎 | 東京大学 | 大学院・理学系研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
平 朝彦 | 東京大学 | 海洋研究所 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】1995 - 1996
【配分額】11,100千円 (直接経費: 11,100千円)