香りの質感予測システムの構築
【研究分野】感性情報学・ソフトコンピューティング
【研究キーワード】
ケモインフォマティクス / 嗅覚 / 機械学習 / QSAR / 調香 / 複合臭 / 嗅覚受容体 / 分子情報 / 官能評価
【研究成果の概要】
人間や,生体の嗅覚応答をより定量的に予測することは,生活のさまざまな面において有用である.本研究では,匂い物質の物理化学的な特徴を定量的に分析することによって,匂いの知覚を予測する方法論を検討した.特に複合臭の知覚について検討した.それぞれの匂い物質の物理化学的特徴を示す分子記述子を分析することで,両者をある程度の精度で判別可能であることを示した.続いて,分子記述子を用いて嗅覚受容体の応答の予測を行った.嗅覚受容体応答が類似している場合,知覚は安定であり,多様な要素臭を含む場合に,濃度に対する知覚の変化が大きいことが分かった.この安定性は,複合臭を構成する要素臭の組み合わせで決まる可能性があることを示唆する.分子の物理化学的特徴に基づく,生体応答の予測が有用であることが分かった.また複合臭の知覚を予測することが可能である例を示した.
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2011 - 2012
【配分額】3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)