社会的養護における養育環境測定法EQ(略号暫定)の開発とその妥当性の検討
【研究キーワード】
社会的養護 / 環境 / 質問紙 / 被虐待・ネグレクト乳幼児 / 測定法 / 里親養育 / 施設養育 / ※社会的養護 / 環境質問紙 / 乳幼児 / 里親 / 児童養護施設
【研究成果の概要】
本研究では、社会的養護を受けている前学齢期の子どもの環境評価について, 施設と里親とで共通して用いることのできる質問紙-社会的養護環境質問紙(Environment Questioner for Institutional and Foster cares : 略してEQ)を開発する。本研究の目的は、同質問紙の開発そのものと、その質問紙を用いて調査することにより,① 施設養育と里親養育の環境を構成する要素は何か,② 両環境の差はどの要素にどの程度あるのか, ③ 社会的養護環境のどの要素が子どもの心身の発達と精神病理のどの領域にどの程度関係しているか,を探索することである。
本年度は、18か月でEQの第1版を開発するため、第1に、文献レビューからEQの概念的大枠、クラスターを探索した。次に合計五人の経験のある施設職員、里親(かつ里親支援経験者)に半構造化面接を行った。
文献レビューは、家庭環境の測定法、保育所環境の測定法、施設環境基準などを振り返った。結果、大きくⅠ.養育の量と割合(代替養育者が児に関わる時間など),Ⅱ.養育の質に分けられた。Ⅱの養育の質には、1.法的に認可や規制ができる特徴(例えば養育者/児童比)と2.プロセス特徴に分けられた。プロセス特徴は、児童の発達の種々の領域を促進する代替養育者の関わりである。例えば認知的発達、アタッチメント形成などを促進する関わりである。そのそれぞれのクラスターについて、現在質問項目を抽出している。
5人への半構造化面接から現在、EQに含めるべき、いくつかのクラスターや質問項目を検討している。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
上鹿渡 和宏 | 早稲田大学 | 人間科学学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
平部 正樹 | 聖心女子大学 | 現代教養学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
藤原 武男 | 東京医科歯科大学 | 大学院医歯学総合研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2021-04-01 - 2026-03-31
【配分額】16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)