子どもの育ちと学びの記録による保育評価とその国際的ネットワークの展開
【研究キーワード】
ドキュメンテーション / 教育ドキュメンテーション / レッジョ・エミリア / 保育評価 / 幼児教育 / レッジョ・インスパイア / リフレクション / 子どもの声 / ペダゴジカル・ドキュメンテーション / 保育 / 保育記録 / ネットワーク / 評価 / 質評価 / 教師のネットワーク
【研究成果の概要】
総括グループは、ドキュメンテーションの理論的実践的なアイデアの探究を深めた。(1)レッジョ・エミリア市のドキュメンテーションの歴史的な展開をたどり、それが街における幼児教育の公開性を出発点として、子どもの個とグループの学びの可視化のツールとして、子ども、親、教師が探求のプロセスを共有するツールとして、子どもの声を聴き世界の声を聴くツールとして発展してきたことを示した。(2)レッジョ・エミリアの幼児教育を特徴づけているリスニング・ペダゴジーについて、その理論的・実践的な展開を検討した。あわせて「声」の概念の展開を検討した。
イギリスグループは、イギリスにおける幼児教育評価の動向の検討をすすめた。具体的には、イギリスの幼児教育評価の改訂(2021年)について、以前の評価における子ども観察の要請が子どもとのコミュニケーションを抑制していたこと、新しい評価の枠組みがその課題にこたえるために項目をシンプルなものに変化させたことを明らかにした。
スウェーデングループは、約30年の歴史を持つレッジョ・インスパイアのネットワークであるストックホルム・プロジェクトについて調査をすすめた。(1)その現在における理論的・実践的な展開を、「アフェクト(情動)」の理論と関わらせながら保育学会等において報告した。(2)その歴史について、4名の教師と1名のアトリエリスタにオンラインでインタビューを行なった。
アメリカグループは、北米におけるレッジョ・インスピレーションの特徴を検討した。(1)2019年度のアメリカ調査の結果を報告としてまとめた。(2)レッジョ・インスパイアのグループと重なりあいながら活動を行なっているRECEグループについて調査をすすめた。
【研究代表者】