GISを用いた植生管理と環境教育システムの開発による天然記念物の保護と活用
【研究キーワード】
GIS / 植生管理 / 環境教育プログラム / 文化財の保存と活用 / 天然記念物 / 文化財の保護と活用 / GIS
【研究成果の概要】
■植生管理 :「指標種の抽出」については、実用化に向け,抽出した指標種案を用いて試行的な調査を実施し,指標種や調査方法の妥当性などを検討した。「GISデータ作成・データベース構成の検討」については、2019年度に続き現場ヘ作業日報を試験的に導入し,今後のデータ管理,評価が円滑に進むようデータベース構成や活用方法を検討した。その結果,日報データから内容,場所,頻度など植生管理の評価に必要な情報を可視化することができた。
■調査研究支援:自然教育園におけるGISデータの構築及びデータ公開方法を検討した。
■ 展示教育 :「環境教育システム開発」については,タブレット端末を用いて,植生やその変遷,植生管理を可視化して学習できるコンテンツの開発を予定していたが,新型コロナ感染拡大の影響で,来園者へタブレット端末の貸し出しが難しい状況となった。そのため,タブレット端末ではなく,個人のスマートホンからコンテンツにアクセスする仕組みを構築した。「環境教育システム試験運用・評価」については、開発したシステムについて,コンテンツの動画を国立科学博物館及び自然教育園のHPに公開し,約2,700件のアクセスがあった。また,オンラインによる大学生の実習などを通じて試験運用を実施し,アンケート等で教育効果等を調査した結果,植生管理に関する理解が進んだことが確認できた。一方,当初予定していたタブレット端末を用いたシステム試験運用はできなかったため,今後の課題として残った。 「教育プログラム開発」については環境教育システムを効果的に活用するための教育プログラムとして,試験運用を通じて得られた知見を基に,大学生を対象として動画を用いたオンラインのプログラムを開発した。
■成果発表:得られた成果を,日本科学教育学会,日本サイエンスコミュニケーション協会,デジタルアーカイブ学会及び,全日本博物館学会で発表した。
【研究代表者】