ヴァーチャル・リアリティ技術を応用した運動スキル学習システムの開発
【研究分野】体育学
【研究キーワード】
ヴァーチャル・リアリティ / コンピュータ・グラフィックス / EMG / 運動学習 / 運動スキル / ターゲット・キャッチング / スポーツ / 練習 / スキル / 投球動作 / 筋電図 / スポーツ動作 / ビデオ解析 / トルク / 筋活動 / 時系列的筋活動 / 動作分析 / 3次元画像解析 / interactionトルク / muscleトルク
【研究成果の概要】
本研究は、近年発達してきたヴァーチャル・リアリティー(仮想現実)技術を応用して、天候等に左右されず、かつ怪我等の心配がなく、狭い室内でも使用できる全身的動作の練習ツールを開発することを目的として計画されたものである。本研究においては、特に広い場所で急速に変化する状況に臨機応変に対応しなければならないターゲットキャッチング課題をとりあげた。
報告書記載のとおり、研究は下記の3つの段階を追って実施された。
1.基本スポーツ動作の解析
初年度から2年度前半にかけて、まず、ヴァーチャル・リアリティ映像に取り込むべきスポーツ動作の基礎データを取得した。(1)投球動作の動作および筋活動の解析では、野球の投球に関与する筋電図を記録し、(2)投球動作の画像動作解析では、逆動力学によって動作を引き起こす(体肢に加わる)力の特性データを取得した。またターゲットキャッチ型動作として(3)打球動作の画像動作解析ではバドミントンの熟練者と未熟練者の打球動作データを取得した。
2.ヴァーチャル・ボールキャッチングシステムの開発
2年度から3年度にかけては、練習課題の呈示装置として、ヴァーチャルなボールを実際に腕を動かしてヴァーチャルにキャッチまたはヒットするツールを開発した。
3.投球動作の3次元筋骨格CG映像の作成
2年度から3年度にかけて、練習者の動作を練習者自身に視覚的にフィードバックするためのツールとして、実際の動作データを入力するとその通りに動く骨格CGに筋活動データを入力すると活動の強度によって色が変化する筋を結合させた筋骨格CGを作成した。この手順を適用すれば、あらゆる動作の筋骨格CG可視化が可能である。
今後は、種々のスポーツ動作の筋骨格CG化を図り、実際にこのシステムを練習に用いてその有効性を検証し、あらゆる動作の練習に適用できる廉価で汎用性の高い運動学習システムの完成を目指す。
【研究代表者】