17-18世紀光学の実像の解明:「ニュートンのプリズム」の実験学的分析を中心に
【研究キーワード】
科学史 / 科学機器 / 光学 / プリズム / アイザック・ニュートン
【研究成果の概要】
1年目にあたる2020年度は、2年目以降に予定されている歴史的なプリズムの測定に備えて、試験測定の準備と予備調査を行った。
予備調査の成果1件目は、博物館資料(科学機器)の活用についての研究発表会である。2020年12月の科学技術社会論学会年次研究大会において、オーガナイズド・セッション「博物館資料を活用した科学史の研究および展示・演示・アーカイブ化の試み」として開催した。博物館資料を活用した科学史研究では、失敗や工夫などの過程の情報が共有されにくいことから、5件の研究事例を紹介しつつ、今後の課題を議論した。うち3件の発表は、本研究課題の分担研究者・研究協力者によるものである。
予備調査の成果2件目は、図録『姫路科学館収蔵旧制姫路高等学校コレクション物理実験機器資料』の発行である。姫路科学館に収蔵されている歴史的な実験機器328点の情報を掲載した。これらの実験機器は購入時期や購入元の情報が判明している国内でも珍しい資料であり、図録の情報と比較すれば、国内に現存する他の歴史的な実験機器の来歴が明らかになることが期待される。
予備調査の成果3件目は、ニュートンの歴史研究についての研究発表会である。当初は2020年5月の日本科学史学会年会において開催する予定であったが、年会自体が中止となった。そのため、1年間の追加調査の結果を加えて、2021年5月の日本科学史学会年会において、シンポジウム「「新たなニュートン像」を越えて:数学、音楽、光学そしてニュートン主義における試み」として開催予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
平野 葉一 | 東海大学 | 文明研究所 | 研究員 | (Kakenデータベース) |
塚原 東吾 | 神戸大学 | 国際文化学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2024-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)