AIを用いて日常用語を学術用語に変換する探究支援ツールの開発
【研究キーワード】
教育工学 / 探究 / 機械学習 / 人工知能 / 学習支援ツール
【研究成果の概要】
2021年度は、日常用語から学術用語を推薦できるWEBツールを開発した。
まず、本研究では学習者が入力した文章に対して学術用語への類似度を測定する3つのアルゴリズムを統合して使用する手法を実現した。提案した3つのアルゴリズムは、学習者の文章に含まれる名詞を利用する。1つ目のアルゴリズムは、学術用語の説明文中にある名詞と一致する数が多いほど類似するとみなすテキストマッチングである。2つ目は、学習者の文章と学術用語の内容を説明するWikipediaの記事を取得し、それらの記事のWikipediaグラフ上での類似度を測定するアルゴリズムである。このアルゴリズムは、両者の記事が、参照関係がある他の記事数が多いほど、類似度が高いとみなす。3つ目は、学術用語をカテゴリとみなし、学習者のテキストが属する学術用語のカテゴリを解析する分類器である。これら3つのアルゴリズムの出力結果はすべて確率を表すので、本手法は、最終的な結果も確率を表すように各アルゴリズムの結果を重みづけし、最も値が高い上位10件を出力する。
次に、上述したアルゴリズムの結果である10件の出力結果を表示する、歴史の探究を支援するWEBツールを実装した。本ツールは、学習者の関心に近い学術用語を推薦することで、WEB上での情報収集を支援し、探究における問いの推敲を促進することを目的に設計した。また、教師向けに、本ツールを想定した際の授業案のページも設計した。
2021年度に開発したアルゴリズムについては論文にまとめ、2022年6月に国際会議で発表予定である(採択済)。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
池尻 良平 | 東京大学 | 大学院情報学環・学際情報学府 | 特任講師 | (Kakenデータベース) |
澄川 靖信 | 拓殖大学 | 工学部 | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)