IT技術を活用した大学における学生相談活動の新しい自己評価アセスメント法の開発
【研究キーワード】
学生相談機関 / 学生相談活動 / 学生相談活動充実イメージアセスメントパッケージ / 形成的自己評価 / 学生相談機関充実イメージ表 / 学生相談プログラム充実イメージ表 / Web / 学生相談活動の自己評価 / 形成的評価 / 機関評価 / プログラム評価 / 質保証 / 学生相談プログラム / 自己評価 / Web入力 / 学生相談 / エンパワーメント / オンライン / 発展段階モデル / 学生相談組織活性化
【研究成果の概要】
大学における自己評価は、機関の質保証と教育内容の質保証とに分けられている(日本学術会議,2010)。我々は、学生相談の機関の形成的自己評価を行う「学生相談機関充実イメージ表」と学生相談プログラムをアセスメントするツール「学生相談プログラム充実イメージ表」を作成、「機関」と「プログラム」の両方から学生相談活動をアセスメントできるように統合した「学生相談活動充実イメージアセスメントパッケージ」を開発してきた。本研究は、入力した評価データをWeb上で自動的に集約・フィードバックし、自機関のデータと比較できるシステムを開発することが研究目的である。
2019年度は従来の「学生相談活動充実イメージアセスメントパッケージ」をWeb上で入力し結果を簡単に可視化できるように仕様を変更し、その成果を福盛ら(2020)にまとめた。
2020年度は、新型コロナ感染症拡大下での活動の自己評価は、従来の学生相談活動と一貫性をもって評価することが困難になることが想定された。そこで、自己評価を行う年度を指定する仕様にはなっていなかったシステムを、複数年度にわたって自己評価をすることができるシステムに変更するため大規模改修を行い、2020年度末にはWeb入力ができるランディングページや管理ページなども完成した。
2021年度は、Webプラットフォームを実際に使い、2019年度、2020年度の活動の形成的評価を行う試行調査を行った。学生相談機関代表者協議会、九州・沖縄地区学生相談ネットワークで調査参加機関を募集した。15機関が参加し仕様を確認、のべ6機関がフィードバックを返した。参加した機関が形成的評価による記入にかかった時間の平均は39.3分、SUSの得点は62.5 (sd = 6.89)であった。基本的な部分の仕様については問題はないものの、文言や手引を修正する必要がある。
【研究代表者】