「盲ろう」教育を支援するワールドワイド情報収集・提供システムの構築
【研究分野】教育学
【研究キーワード】
盲ろう / 稀少障害 / 重複障害 / 視覚障害 / 聴覚障害 / 情報 / 特殊教育 / インターネット / 希少障害 / 教育 / コミュニケーション
【研究成果の概要】
平成11年度の計画に沿って以下の研究を行った。
1構築した情報システムの更新と海外との連携
1)日本の盲ろう教育の歴史と盲ろう教育の実態調査についての英語の情報を発信した。
2)海外の情報として、日本ではほとんど発行されていない盲ろうの原因疾患について邦訳を行った。
3)DB-LINK等の海外盲ろう情報組織との連携関係が確立し、海外の盲ろう情報が容易に入手できるようになった。
4)収集した国内外の二次資料のデータベース化を行い、盲ろう情報ネットワーク(DB-IN Japan)(URL;http://www.nise.go.jp/research/chofuku/nakazawa/index.html)に書籍、ビデオ等701件の情報を組み入れた。
2提供した情報の活用状況についての把握と整理
1)情報システムの中の掲示板を通して、盲ろう当事者、両親、家族、教育担当者、リハ関係者、通訳者、学生、研究者、ボランティア等、多様なユーザからの情報活用状況について反応を得ることができた。
2)ニーズとしてもっとも顕著であったのは、親と教師と研究者が協力して、いくつかの年齢段階に応じた盲ろうの育児書をつくることであった。本研究によって広がった、多様な人的資源を活用し、多様な状態増を示す盲ろう児のニーズに応える育児書の作成が、次の研究の課題となった。
3)これまでに盲ろう教育に関する情報を得られなかった家族が少なくとも4例、この情報システムによってそれらを得られた。特に0歳代の盲ろう乳児がその中に2名おり、養育への早期介入が可能となったことは特筆に値する。
3国内、国外学会における成果報告と情報収集
1)第8回視覚障害リハビリテーション研究発表大会において「盲ろう情報ネットワークの構築-稀少障害支援における情報について-」により成果を報告した。
2)ポルトガルにおいて開催されたXII Deafblind International World Conferenceにおいて、Developing Relationships Through Netwaorking in Japanにより成果報告を行い、海外との情報連携を強化した。
3)この学会の情報は、リアルタイムでホームページ「盲ろう情報ネットワーク」で発信し、海外の情報を国内の盲ろう情報ユーザと直ちに共有できるようにした。
4研究報告書を作成し、モウろう情報を必要とする主要な機関に配布した。
【研究代表者】