インターネットデータベースとその応用
【研究分野】情報システム学(含情報図書館学)
【研究キーワード】
インターネット / データベース / 教育支援システム / 電子商取引 / ウェブウェアハウス / 著作権 / XML / セキュリティ / 動的制約代数 / コンテンツデリバリ / 効率性 / 動的ライセンス合意 / プライバシー保護 / 著作権保護 / ウェブベースの協調作業 / WWW / 電子図書館
【研究成果の概要】
インターネット利用の爆発的な普及とともに,その応用分野も急速に拡大している.しかし,インターネットはデータの蓄積物であるという観点ではデータベースと類似点があるが,データが定型化されていないという点が異なり,効率的利用が難しい.本研究では,下記の三つの分野において地域に貢献できる研究成果を得た.
(1)地域インターネットの運用のためのデータ分析結果の利用
本研究では京都周辺地域に多くの利用者を持つISP(Kyoto-Inet)と連携し,地域性を考慮した検索手法の提案を行った.特にウェブページの地域性の計算方法の開発やユーザーによく利用されるページのキャッシュ化について研究した.後者についてはISPの実データを用いてトップページ検索とその利用について実用的成果を得た.
(2)WWWを用いた先進的教育
WWWは遠隔教育システムの実現に大きく寄与するものであり,従来行ってきた研究の実践と評価を行った.京都市教育委員会と連携の下,堀川高校での数学教育への応用を行った.また,高倉及び御所南小学校で創造性育成教育の実践を行った.京都大学及び京都女子大学にて,学生の理解過程のデータベース化とその応用を行った.それぞれのシステムは全く異なっているが,すべて実地で使われており,教師や学生からも支持されたため利用範囲を広げつつある.
(3)電子商取引基盤としてのデータベース
本研究では電子商取引システム上の商品データベースから希望の品物を効率的に検索する手法の統計的評価を行った.また,データベース技術を応用した企業間のXML文書の互換性を向上させるための理論的研究を行った.電子商取引では,複製が極めて容易な電子的データそのものを商品として扱うことが多いため,著作権管理が現実世界の商取引以上に重要である.本研究では,ウッドランド,京都高度技術研究所及び比較法研究センターと連携し,電子商取引の技術と著作権管理について貢献することができた.
【研究代表者】