環境音響数値解析技術の開発と活用のための標準性能評価基盤構築に関する研究
【研究分野】建築環境・設備
【研究キーワード】
建築音響 / 環境騒音 / 数値解析 / データベース / ベンチマーク問題 / インターネット / 波動解析
【研究成果の概要】
本研究では音響問題に関する性能評価プラットフォームをWWW上に構築し、音環境数値予測技術の迅速な開発と有効なる利用促進を図った。
【平成15年度】
サーバを大分大学へ設置し、プラットフォームの試行的運用を開始した。全25題の問題群を、A.exterior,B.interior,C.structural-acousticsの3カテゴリ、basic,practicalの2type,frequency,timeの2領域の中に設定し、"A0-1F"から始まる命名規則を制定した。但し柔軟性を持たせるためにTaskを追加可能とした。さらに、大分大学(工学部)と東京大学(新領域創成科学研究科)へ数値解析用ワークステーションと共通基盤的計算環境を導入し、条件を統一した上での計算時間や所要記憶領域の比較を可能とし、コンテンツとなるべき計算を開始した。なお、研究の概要と成果を平成16年度初頭に開催される国際学会(ICA及びRADS)へ投稿し研究活動の国際的な周知に努めた。
【平成16年度】
設定した問題群から重点的に10種を選定し計算を試行、計算上の問題点を吟味し問題設定に必要な修正等を施した上で結果をホームページへ掲載した。また年度末に、P.Svensson教授(ノルウェイ)とS.Marburg教授(独)を招聘し「音響数値解析技術のベンチマーク構築に向けて」と題するシンポジウムを開催した。
【平成17年度】
過渡応答解析、コンベンションホール及び整形残響室内音場についてベンチマーク問題の追加・修正を行った。また年度末に「討論会-学術・技術の現場と音響数値解析ベンチマーク・プラットフォーム」を開催し、本研究成果の周知を図るとともに、実務の現場で音響数値解析の活用を図る際に必要な事項について意見を交換した。
以上、本研究により音響数値解析の性能評価を容易にし、その活用を図るための国際的基盤が整備された。
【研究代表者】