アノテーション付与型画像データベースプラットフォームの応用に関する方法論構築
【研究分野】図書館情報学・人文社会情報学
【研究キーワード】
人文情報学 / 画像資料 / データベース / デジタルアーカイブ
【研究成果の概要】
本研究では、研究代表者がこれまで構築してきた「アノテーション付与型画像データベースシステム(資料画像にテキスト情報を付与し、画像から文字・単語等の言語データを検索できるシステム)」の機能拡張を行った。主要な内容は以下の2点である。(1)画像へのアクセスの標準化と総合運用性の確保を目的として普及が進んでいるIIIFの枠組みを用いて、画像の著作権の保護に配慮した上で、外部システムとデータ連係を行う仕組みを実装した。(2)画像資料内の特定ページの本文テキストをgoogle等の検索エンジンに提供することで、検索エンジンから当該資料の特定ページに直接アクセスすることを可能にする仕組みを実装した。
【研究の社会的意義】
最近では、世界中で様々な人文学資料のデジタル化が急速に進行している。しかしながら、資料の共有という観点から見ると、資料の著作権等の理由により、個人的利用、組織内利用、条件付き公開など、様々のレベルのものがあり得る。そのような状況下でも、本研究に示した方法を用いれば、資料を適正な保護のもとに必要な範囲内で、かつ、標準的な手段によって公開することができる。もし公開の範囲に変更が生じれば、非常に簡便な方法でその範囲を変更できる。このことにより、人文学資料のより効果的な共有と発見性の向上に寄与できることが本研究の重要な意義である。
【研究代表者】