不確実推論を用いた高信頼度反復復号アルゴリズムの設計と解析
【研究分野】情報通信工学
【研究キーワード】
不確実推論 / 復号アルゴリズム / ベイジアンネット / グラフィカルモデル / 確率モデル / 事後確率計算 / 複合アルゴリズム
【研究成果の概要】
1.既に提案したベイジアンネットやグラフィカルモデルを含む一般的確率モデルに対する推論アルゴリズムをもとに,有効な符号のクラスを含む一般的確率モデルに対する一般的事後確率計算アルゴリズムを設計し,理論的及び実験的評価を行った.
2.また,このアルゴリズムだけにとらわれず,事後計算アルゴリズムの収束性や計算結果の精度に対し,微分幾何からの考察を発展させ,学習理論や統計学から,より一般的視点を用いて考察した.
3.事後分布を拡張した一般化事後分布を定義し,証拠として,ある事象の分布が与えられたもとでの確率推論を一般化確率推論として定式化し,その推論結果に保証があるアルゴリズムを提案し,その性質を解析した.さらに計算量・メモリ量の効率をより良くしたアルゴリズムと並列アルゴリズムへの改善,及び性能解析を行った.
4.上記のアルゴリズムを,ジャンクショングラフ(JG)を拡張した拡張JGに適用して,効率的伝播アルゴリズムを提案し,その性質について考察した.LDPC符号より拡張JGを構成し,2のアルゴリズムを復号アルゴリズムとして適用し,その性質について理論及び実験の両面から考察した.
5.畳み込み符号やtail-biting畳み込み符号についても拡張JGを用いて符号を表現し,2のアルゴリズムにより復号を行い,その性質について理論及び実験の両面から考察した.
6.前年度で提案した一般的事後確率計算アルゴリズムを考察により明らかとなった収束性が保証される特別なクラスに適用することにより,推論結果にも保証があるもとで計算量・メモリ量の効率をより良くしたアルゴリズムへの改善,及び性能解析
7.前年度の結果を実際の復号アルゴリズムへと発展させ,その性質について理論及び実験の両面からの考察を行った.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
平澤 茂一 | 早稲田大学 | 理工学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2000 - 2002
【配分額】3,500千円 (直接経費: 3,500千円)