機械学習により増強されたデータ駆動ソフトウェア保守進化基盤
【研究キーワード】
ソフトウェア保守 / ソフトウェア進化 / データ駆動ソフトウェア工学 / 機械学習応用 / プログラム品質評価改善 / 機械学習 / データ駆動
【研究成果の概要】
不確実性の高い現代において、潜在する欠陥や要求・環境変化をデータで捉え、ソフトウェア上で修正や変化適応を進めるデータ駆動の枠組みが求められる。従来は固定的な活動の一部の自動化にとどまり、機械学習の適用も場当たり的である。そこで本研究は、機械学習により増強された(Machine Learning Augmented)データ駆動ソフトウェア保守・進化の確立を研究課題として掲げ、規範と実態を融合的に扱い、開発者による一定の制御が可能な保守・進化の自動化基盤を実現する。特に、ソフトウェアシステム開発運用の大部分を占める保守・進化の支援を目的に、過去の様々なプロジェクトにおける保守・進化実績データへの機械学習適用を通じてモデル(規範)としての修正・適応のルールや関係を学習する。さらに不確実性をもつ新たな開発運用において変更・改訂履歴データに基づき、状況や傾向変化を組み入れてモデルを適用することで、インスタンス(実態)としての状況や文脈へと適合する形で自動修正・適応を達成する。これにより過去および新たなデータに基づき持続的に、直面する課題対応としての修正・適応と、起こりうる問題や変化の予測に応じた進化を高効率かつ不確実性を考慮したものへ増強することを目的とする。2021年度はその実現に向けた基礎を得ることを目的として、 機械学習増強のデータ駆動の問題報告対応やプログラム品質評価・修正・改善、および、保守・進化支援に向けた要素技術および関連研究の調査研究およびそれに基づく基盤の基礎的な設計検討を進めた。
【研究代表者】