大津波襲来時の避難施設の選択行動モデルの推定と避難施設の最適配置
【研究分野】都市計画・建築計画
【研究キーワード】
避難施設 / 津波 / 配置 / 避難行動 / 行動モデル / 最適配置 / 南海トラフ巨大地震 / 東日本大震災 / 避難 / 行動分析
【研究成果の概要】
本研究は、津波襲来が想定される海岸部の海水浴客への避難行動アンケート、対面アンケート、南海トラフ地震の浸水予想地域の居住者への避難行動アンケート、東日本大震災における実際の避難行動データを用いて、避難者の地理的な位置、周囲にある避難施設の位置と海岸からの方向、大きさ、高さ、川や標高などの地形、避難者の住む住宅の建て方や、居住階、建物の階数、地形的な特徴、避難者の個人的な属性などを考慮した、より正確かつ詳細に避難行動を記述でいるモデルを開発した。開発モデルにより、各避難施設への避難者数と、避難をしないでその場にとどまる確率を可視化することができ、そこから避難施設の最適配置のあり方を検討できる。
【研究の社会的意義】
津波からの避難は、従来は、内陸の方向へ避難する、標高の高い方向に避難する、という極めて単純な原則にしたがって検討されることが多かった。しかし、現実には、海側の施設に避難をしたり、避難をせずに、自宅に留まるという行動も見られる。本研究は、実際の避難行動データおよびアンケート調査にもとづき、より正確にかつ詳細に、避難行動を説明できる、数理的な避難行動モデルを構築した。本成果を用いれば、より正確に、実際の避難行動を予測することが可能であり、予測に基づいた避難計画の策定、避難施設の最適配置を検討できる。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2015-04-01 - 2019-03-31
【配分額】8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)