実空間とサイバー空間での統合的情報検索システムの構築
【研究分野】知能情報学
【研究キーワード】
情報検索 / web / 事例ベース推論 / 擬人化エージェント / XML / サイバー空間 / インターネット / プロファイル / マルチモーダル
【研究成果の概要】
研究実績は以下のとおり.
研究内容は,ユーザとWebページをシームレスに検索する統合的検索システムHERIS,検索されたユーザとの接続を知的に行うための事例ベースの秘書業務支援システム,ネットを介した交渉を円滑に進めるための擬人化エージェントの3つのザブテーマからなる.
(1)HERISは,ユーザに割り当てられているユーザエージェントとWWWの検索エンジンに割り当てられる検索エンジンエージェントから構成されるマルチエージェントシステムとして構成され,エージェント間の通信プロトコルとして契約ネットプロトコルを用いる.ユーザがユーザエージェントにクエリを与えると,システムは,他の情報源,つまり他のユーザエージェントや検索エンジンエージェントにクエリをタスク告知し,検索結果と情報源の属性からなる入札を集める.そして,それらの入札の情報を基に,有用な情報源を統合してユーザに提示する.検索主体であるユーザが選択した情報源が人間であれば,音声と動画による直接対話を確立し,Webページ等公開情報であればブラウザを用いて情報を提示するものである.
(2)秘書業務支援システムは,HERISで検索されたユーザに接続する場合に,相手のランクや現在の忙しさを考慮して,すぐに接続するか,伝言を受け取るか,代行して返答するかを決定するシステムである。ユーザのさまざまな要求に柔軟に対処するため、事例ベース推論により知的接続機能を実現した。具体的には,XML文書の類似検索手法を開発して,ユーザからの自然言語による要求に対しても対処できる手法を開発した。
(3)HERISによって他のユーザに接続する場合,音声や動画が使用できない場合に,相手との通信は文字列になる。この場合に,交渉や連絡を円滑に進めるため,互いの感情を擬人化エージェントの表情で表現する手法を開発し,実験によって,表情の交渉に及ぼす影響を確認した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
安村 禎明 | 東京工業大学 | 大学院・総合理工学研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
山田 誠二 | 東京工業大学 | 大学院・総合理工学研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】1999 - 2000
【配分額】3,700千円 (直接経費: 3,700千円)