自然の形成原理に則した深層学習の真相究明
【研究キーワード】
Deep Learning / Pre-training / Transfer Learning / Fractal Geometry / 画像認識 / 大規模画像データベース / 深層学習 / フラクタル幾何 / パーリンノイズ / 画像データベース / 画像カテゴリ / 機械学習
【研究成果の概要】
自然法則を参考にした数式から画像パターンや教師ラベルを自動生成し画像データセットを構築可能な枠組み「数式ドリブン教師あり学習」を提案した。理論的には事前学習フェーズにおいて実画像の代替となる教師ラベル付きの大規模画像データセットを無限に生成することができる。同枠組みは実画像に対して自動で教師ラベルを付与する自己教師あり学習と類似の枠組みであるが、実画像すらも用いないという点でより困難なタスクに挑戦している。現時点では全ての設定において実画像と人間による教師ラベル付の画像データセットの学習には及んでいないが、一部の設定では提案のFractalDBによる学習による精度が超えている設定も確認できた。
【研究の社会的意義】
学術的意義:数式で生成した画像データセットで従来のベースラインと同等まで到達できることを明らかにした。さらに、画像データセットを数式で定義することで、画像認識の原理解析をより容易にした。画像パターンの複雑性が担保され、画像カテゴリは一貫性がある形で割り振られることが重要であった。
社会的意義:従来の画像データセットで問題視されていた、プライバシ侵害・差別的出力・人間のラベル付コストの問題がなくなったため、数式等に権利が含まれていない限りは商用利用が可能なモデルとして提供可能であり、今後AIの社会実装が容易になる。さらに、論文の実験結果が再現できる形でコードや学習済みモデル等を公開するに至った。
【研究代表者】