生成的インタラクションに基づく対話型進化的計算に関する研究
【研究分野】感性情報学・ソフトコンピューティング
【研究キーワード】
遺伝的プログラミング / 遺伝的アルゴリズム / 進化計算 / ヒューマノイドロボット / 自動作曲 / 創発デザイン / 生成的インタラクション / 対話型進化計算 / 遺化的アルゴリズム / ヒューマノイド・ロボット / 進化システム / 音楽情報処理 / 進化論的計算 / 人工生命 / 進化型ハードウェア
【研究成果の概要】
本研究では、対話型進化計算を用いて人間とコンピュータの相互協力が可能なデザインシステムを構築した。これは人間の評価系をモデル化して組み込むという従来の分析的なアプローチに対して、人間そのものを設計過程に取り込み、本人の評価に基づいてコンピュータに最適な設計をさせるアプローチである。逆にいえば、適合度が陽には定義されない分野に対して、ユーザの協力により淘汰圧をあたえることで望みの進化を達成することを目指す。具体的には遺伝的プログラミングをインターラクティブに利用して、複雑な設計問題への有用な支援ツールを実現した。
本研究においては、(1)音楽、(2)WWW上の擬人化エージェントキャラクタ、(3)ロボットの動作デザイン、の3つの分野に絞って、システムの有効性を明らかにした。これらはそれぞれ(1)芸術、(2)マルチモーダルの感性や(3)工学的最適化設計に対応し、異なる代表的なデザイン領域と考えられる。
具体的には以下の項目について、研究を実施し、提案手法の有効性を実験的に明らかにした。
1.創発デザインシステムの基本部分の設計を行った。特に進化を効率的に導くための的確な遺伝子表現の開発、及び対話部分の実装を重視した。
2.デザインといえどもある種の拘束条件での準最適値の探索が不可欠である。そのために、構築したシステムの基本的な探索能力の検証をした。具体的には様々なベンチマーク問題に対して空間/時間計算量を従来のシステムと比較し、探索能力を解析した。
3.音楽(特にリズム)の対話的生成システムを実現し、創発デザインの有効性を示した。
4.WWW上の擬人化エージェント(MPMLキャラクター)の対話型設計システムを構築し、人にとって親しみやすいプレゼンテーションエージェントを実現し、感性情報処理からみた有効性を議論した。
5.創発デザインシステムを用いてロボットの動作設計を行い、設計手法に関しての実世界での頑強性をテストした。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
石塚 満 | 東京大学 | 大学院・情報理工学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2005 - 2006
【配分額】7,200千円 (直接経費: 7,200千円)