機械学習によるMRIの撮像時間短縮
【研究分野】知能情報学
【研究キーワード】
MRI / 深層学習 / 多重解像度 / ディープニューラルネットワーク / 脳動脈瘤 / U-net / 超解像 / 空間結合圧縮センシング / 検査時間短縮 / 機械学習
【研究成果の概要】
MRIの撮影時間を短縮すると情報が不足しMRI画像の画質が劣化する.我々は,劣化した画像から高品質なMRI画像を復元するディープニューラルネットワーク(DNN)を提案した.既存の超解像DNNはそのままではMRI画像を高画質化できない.我々は,これに多重解像度処理加えることで性能向上を図り,新たなDNNの構造を提案した.九州大学医学部の協力の下,健常者及び脳動脈瘤患者の頭部MRIデータを大量に用いてDNNを長時間学習させた.5倍の高速撮影に相当する低品質画像から本DNNによって復元した画像は高い信号対雑音比を示した.医師による読影評価を受け,良好な画質評価を得た.
【研究の社会的意義】
MRI撮影では患者は30分から1時間程度MRI装置の中で静止する必要があり精神的肉体的負担がかかる.また医療現場にかかる時間的負荷も大きく,MRI撮影の高速化が求められている.我々は,深層学習によるMRI高速化の研究にいち早く着手した.我々の提案したDNNは十分な画質を保ちつつ,約5倍の高速撮影が可能である.本手法は特許出願済みであり,企業ライセンシングを目指している.深層学習は,MRIの高速化のみならず,画像から病変を検出する医療診断支援の実用化が期待されている.本研究によって得られた成果と知見は,我々が現在研究している病変検出に役立っている.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
實松 豊 | 九州大学 | システム情報科学研究院 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
久原 重英 | 杏林大学 | 保健学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)