ベイズ理論による複数目的に対する効率的同時実験を可能にする新たな実験計画法の創成
【研究分野】知能情報学
【研究キーワード】
実験計画法 / 機械学習 / 符号理論 / 直交基底関数モデル / 情報理論
【研究成果の概要】
本研究の目的は,複数目的に対する効率的同時実験を実施可能な新たな実験計画法を創成し,ベイズ理論による実験計画法におけるデータ収集コスト最小化アルゴリズムの導出およびその性能評価を行うことである.
複数目的に対する同時実験を行う場合,従来に比べ因子数およびパラメータの次元数が非常に大きい場合を扱うことになる.前年度までの研究成果で,複素空間上の直交基底関数モデルを導入することで,直交計画を用いた大規模な同時実験においても,フーリエ変換を利用したパラメータ推定が可能であることが示されている.
今年度は,本研究で対象としている因子数が非常に多い場合について,データ収集コスト最小化アルゴリズムをコンピュータに実装するためのプログラミングを容易化する手法を提案した.具体的には,直交計画を用いた大規模な同時実験に,複素空間上の直交基底関数モデルを利用することで,フーリエ変換を用いた各効果の推定に,数値計算ライブラリの関数を利用できることを明らかにした.これにより,効果の推定部分のプログラミングは不要となるため,アルゴリズムのコンピュータへの実装が容易化できることを示した.さらに,直交基底関数モデルを使うことで,ベイズ線形回帰に関するこれまでの研究成果も利用可能である.そこで,これらの研究成果を利用することで,ベイズ理論による枠組みにおいての複数目的に対する効率的同時実験の特性についても明らかにした.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
斉藤 友彦 | 湘南工科大学 | 工学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
松嶋 敏泰 | 早稲田大学 | 理工学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)