我々の情報環境に求められる「意思決定しやすい情報提示法」-多属性意思決定を中心に
【研究キーワード】
意思決定 / 多属性意思決定 / グラフィック表現・推論 / 論理 / 情報提示 / アイトラッカー / デジタル環境 / 情報社会と公平性 / 図的情報提示・グラフィック情報提示 / 図的推論 / 多属性表
【研究成果の概要】
(1)萌芽研究の初年度として、多属性選択肢表デザイン及び提示法の基本の研究を進めた。グラフィック表現を多属性表に取り入れることにより合理的意思決定を容易にする表現手法の開発も試みた。ハイライト手法、アイコン手法、図的論理推論手法などの導入を行って研究を進めた。多属性表を用いた推論プロセスを論理的手法で検討した。Trade-off関係を持つ、少数選択肢間の多属性選肢表の提示意義について、現代情報社会の様々なレベルの多属性意思決定・判断の場面に対して検討した。(2)多属性表を用いる、アイトラッカー法による意思決定実験に関わる、表デザインや表提示の基本的問題のいくつかについて被験者調査データの解析を通じて検討した。提示する選択肢の順序を変えることによる意思決定への影響を調査した。また、アイトラッカー法においては同種の多属性表を繰り返し被験者に提示するが、繰り返し提示によって被験者に学習効果とみられる変化が眼球運動指標上に現れることについて調査した。グラフィック表示の表提示の場合との相違についても分析した。これらの成果は今後の表デザイン、実験デザインの改良に活かされる。(3)意思決定・判断しやすい情報の提示の問題をより一般的なデジタル情報環境の設定の中で調査し、検討した。特に、伝統的(ソフトウエア)アルゴリズムにおけるデジタル環境の問題としてだけでなく、機械学習を通じた情報提示環境も含めて考察することに着手した。情報提示の公平性、説明可能性についても論理的側面から検討を開始した。本チームメンバーが中心となって、この問題と関連する、国際シンポジウムをコーディネートした(2021年6月国際科学基(礎論会議(DLMPSTT)-(国内)科学基礎論学会共催シンポジウム)。また、CIPSH Conference (2021年12月南デンマーク大学)でもこのテーマの報告を行った。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
井出野 尚 | 徳山大学 | 経済学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2021-07-09 - 2024-03-31
【配分額】6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)