認識機構のファイバー束による統一的表現理論の構築とその機械学習への応用
【研究キーワード】
認識機構 / ファイバー束 / パターン認識 / 機械学習 / 脳信号処理 / オンライン教育
【研究成果の概要】
ファイバー束による認識機構を統一的・幾何学的に表現する理論の構築に関して,四元数を二つ組み合わせることにより,ディラック行列を含むことができる空間をファイバーとするファイバー束に関して研究し,共変微分などの定義を与え,そのファイバー束における局所等方独立方程式に関して検討を行った。
画像マッチングの応用に関して,シーン画像における画像マッチング問題に対する,領域特徴量に基づく初期探索法と大域的射影変換マッチング法を組み合わせた領域画像マッチング法をGPU上に実装した。GPU上に実装したことによって,10倍程度高速化できることを計算機実験によって確認した。
また,深層学習を始めとする各種の機械学習アルゴリズムの雑音に対する過適合のメカニズム解明に関して,補ラベル分類と呼ばれる弱教師付き学習問題におけるラベル雑音の分析を行い,損失関数を適切に設計することによりラベル雑音の影響を打ち消すことができることを明らかにした。また,正ラベルとラベルなしデータからの分類問題において,クラス事前確率シフトと呼ばれる環境変化のもとでも効率よく学習するための方法の予備的な検討を行った。
機械学習によるマルチセンサ信号の分類に関して,計測した個体ごとにデータの分布が異なる問題に対応するため,リーマン多様体上の平行移動による教師なしドメイン適応手法を検討し,ターゲットドメインからリーマン距離の近いソースドメインの中心点に向けて,ソースデータとターゲットデータの双方を平行移動させることで,モデルを能動的に訓練する仕組みを提案した。
定常視覚刺激誘発型脳コンピュータインターフェースに関して,提示周波数によるコマンド数の制約を緩和するために,複素畳み込みニューラルネットワークを用いる手法を提案し,従来の手法では分離できない提示周波数においても識別できることを示した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
杉山 将 | 東京大学 | 大学院新領域創成科学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
田中 聡久 | 東京農工大学 | 工学(系)研究科(研究院) | 教授 | (Kakenデータベース) |
鷲沢 嘉一 | 電気通信大学 | 大学院情報理工学研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)