生体内電波伝搬に関する統合的研究とボディエリア通信への応用
【研究分野】通信・ネットワーク工学
【研究キーワード】
電波伝搬 / 生体内計測 / ボディエリアネットワーク / ヘルスケア・医療情報通信技術 / 機械学習 / 散乱係数 / 貫通導波管法 / 腹部脂肪 / 電磁波 / 測定法 / 医療・ヘルスケア情報通信技術 / ニューラルネットワーク / メタボリックシンドローム / ヘルスケア / 誘電率 / 予防医学 / 生体内電波伝搬 / ヘルスケア・医療 / 複素比誘電率測定 / 脂肪量推定 / 脂肪量の推定
【研究成果の概要】
本研究では生体内における電波伝搬およびその応用に関する研究を行った。生体内電波伝搬を用いるアプリケーションおよびシステムを設計するためにはその特性が明らかになっていることが必要であり、応用例として腹部の脂肪量をマイクロ波により測定するアプリケーションに関する検討を行った。まず、この計測に利用する矩形導波管のサイズおよび使用する複数の周波数の選択により測定精度を向上させられることを明らかにした。次に、人間の腹部を模擬した数値ファントムによりシミュレーション計算を行い、本測定法による測定およびニューラルネットワークによる推定モデルを作成した結果、良好な推定結果を得ることができることを明らかにした。
【研究の社会的意義】
社会的意義として、これまで生体内の様相を精度良く測定するためには、CTスキャンなどの機材が必要であったが、本研究の成果によりCTスキャンよりは精度が低いが、腹囲測定よりは高精度な腹部の脂肪量推定が低コストで行える可能性がある。例えば毎年の健康診断などで行うことにより、脂肪の蓄積によるメタボリックシンドロームを予防につながると考えられる。学術的異議としては、これまで、生体内でマイクロ波を用いて測定を行うアプリケーションは超音波やX線、MRI等に比べ多くなく、今後、高周波数化や高精度化を目指すことにより、従来これらの測定法ではできなかった検査が行えることも考えられ、今後の研究の発展が期待できる。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2015-04-01 - 2019-03-31
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)