無線ボディエリアネットワークのためのシナリオ・ディエンベッディング手法の開発
【研究キーワード】
ボディエリアネットワーク / 電波伝搬チャネルモデル / モデリング / 機械学習 / シナリオディエンベッディング / シャドウイング / アイオーティー / モーションキャプチャー / 電波伝搬チャネル / ボディエリア通信 / センサーネットワーク / 統計モデル / 情報通信工学 / 無線通信 / 医療・ヘルスケア / 電波伝搬 / チャネルモデリング
【研究成果の概要】
本研究は、人体の周辺において生体情報等の伝送に用いる無線通信ネットワークである、無線ボディエリアネットワーク(WBAN)の新たな電波伝搬チャネルモデリングの手法に関するものである。体表に設置したセンサーノードからのデータを、人体の主要部に取り付けたコーディネーターノード、さらには体外に設置されたアクセスポイントへデータを伝送するネットワークを想定している。人体の周辺では、電波の伝搬状態が人体の動作により刻一刻と変化するため、これを動的にモデリングすることが重要となる。従来行われていた動作の種類毎のモデリングでは必要な実験数が膨大になってしまう。そこで、本研究では、動作のシナリオをチャネルから分離するための手法を提案している。本年度は、シナリオディエンベッディングのための実測データ収集のための人体動作ー無線信号同期測定システムの開発を行った。まず、人体表面上の2点間の電波伝搬(伝搬ロス)を測定するため、小型のBluetooth Low Energy機器によるRSSI(受信信号橋度)測定を行うシステムを開発した。これにより、1秒間に100サンプルの分解能でのRSSIの時系列変化を実現した。また、人体動作を時系列で測定するために、モーションキャプチャーシステムを利用した。RSSIと人体動作それぞれの測定を時系列で同期させるために、同期のための人体動作と同期アルゴリズムを考案した。これにより、秒間100サンプルの分解能で同期したRSSIと人体動作のデータを取得することが可能となった。さらに、取得した人体動作の時系列データからRSSIを予測するモデルを機械学習により作成した。これにより、0.1秒後のRSSIを2秒間の人体動作のデータから予測することに成功した。これらの成果を応用し、今後、シナリオディエンベッディングに向けた自動チャネルモデル生成について検討をすすめていく予定である。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)