アプリケーショントランスペアレントな大域データインテンシブ計算機構
【研究分野】計算機システム・ネットワーク
【研究キーワード】
ネットワーク / データインテンシブ / TCP / IP / バンド幅 / レイテンシ / 広域協調計算 / データ転送 / ネットワーク通信プロトコル / Long Fat Pipe Network / AIMDアルゴリズム / Webグラフ / データインテンシィブ通信 / ウインドウコントロール / iSCSI / 並列ストリーム / ファイル共有 / グリット
【研究成果の概要】
実験科学の新しい手法として注目されるデータインテンシブコンピュテーションをターゲットとして、複数の研究機関が超高速大域ネットワークにより結合された環境で、CPU付加の少ないセキュアな通信を実現し、低レベルプロトコルとストライピング技法の組み合わせによる自動マルチストリームの実現による超高速データ転送を実現するために、
(1)通常、難しいといわれる遠距離通信において、地球3/4周にあたる30,000kmの実際のネットワークで、10Gbpsネットワークを90%という高効率で利用し、動的にデータを分散共有するシステムのプロトタイプを作成した。この結果、TCPストリーム通信およびストレージデータのiSCSI通信で、それぞれ、世界最高バンド幅距離積記録を達成した。
(2)高速ネットワーク実験のためのField Programmable Gate Arrayを利用したプログラマブルなMiddle Hardware-Box(MH-Box)を提案・実装した。このMH-Boxは10Gbps Ethernet portを2口持ち、‘10Gbpsワイヤーレートを達成するパケット生成、トラフィック解析、遅延発生機能をプログラムし、ブリッジ型で動作をさせた。MH-Boxは予備実験およびデータ解析に非常に有効に活用された。
(3)セキュアかつネットワーク効率を落とさない通信のために、10Gbpsワイヤレートに対応可能なSBTアルゴリズムを提案し、Field Programmable Gate Arrayに実装し、TCPのコンテクストスイッチに対応できるハードウェアIDSシステムを実現した、
(4)IPv4/IPv6デュアルスタックの試験環境を構築し、自律的バンド幅制御方式のプロトタイプを動作させた。
(5)超高速計算アクセラレータ用にメモリ階層を意識したコンパイラを提案・実装した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
今井 浩 | 東京大学 | 大学院・情報理工学系研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
平木 敬 | 東京大学 | 大学院・情報理工学系研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2003 - 2005
【配分額】15,900千円 (直接経費: 15,900千円)